開始2分で失点、そこからの4点。スポルティング対ノッティンガム・フォレスト
暑い金曜の夕方、エスタディオ・アルガルヴェにプレミアリーグのクラブが来た。スポルティングは開始2分で先制されてから逆転、4-1。途中出場のネルが2点。
- スタジアム
- エスタディオ・アルガルヴェ(アルマンシル(ファロ/ロウレ)、ポルトガル)
- 観客数
- 未確認
- 熱狂度
- ★★★☆☆
11日ぶりのエスタディオ・アルガルヴェ
7月20日のストラスブール戦から11日。またエスタディオ・アルガルヴェに来た。今度の相手はイングランドのノッティンガム・フォレスト。
7月31日、金曜の19時45分キックオフ。日はまだ高く、暑い。スポルティングの公式サイトも「暑い夕方」と書いている。
席は前回と同じ西スタンド下段S5の、今度はB列14番。ストラスブール戦と同じ日に2試合分まとめて買っておいたので、値段も同じ38.87ユーロ。2列目、ほぼタッチライン沿いだ。
この日も一人。前回と同じ西スタンドで、周りの顔ぶれも似ていた。家族連れ、子ども、ビール。プレミアのクラブが来たぶん、イングランド人の観光客も混ざっていて、ノッティンガムの赤いシャツが西スタンドにも点々とあった。誰も気にしない。親善試合の、しかもアルガルヴェの夜に、敵と味方の区別は緩い。
プレミアリーグのクラブがアルガルヴェに来る、というのは、地元にとってはちょっとした出来事だ。前回よりスタンドの入りは明らかに良かった。クラブの記事は「数千人のサポーター」と書いている。正確な数字は公式には出ていない。
ノッティンガム・フォレストという名前
フォレストは、ヨーロッパのサッカー史の中で特別な位置にいるクラブだ。1979年と1980年、2年続けてチャンピオンズカップ(今のチャンピオンズリーグ)を制している。1980年の決勝はマドリードのベルナベウで、ハンブルガーSVを1-0で下した。
その後、長く低迷して、2022年にプレミアリーグに戻ってきた。ユニフォームは赤。「ザ・レッズ」ではなく「ザ・トリッキー・トゥリーズ」と呼ばれることもある。
日本人には、2024-25シーズンにヨーロッパリーグ出場を果たしたクラブとして知られているかもしれない。
試合:2分で失点、14分で追いつく
キックオフ直後の2分、フォレストのイゴール・ジェズスが先制。クリス・ウッドのシュートがこぼれたところを押し込んだ。開始2分。スタンドがまだ落ち着いていないうちに0-1になった。
【写真:試合前のピッチ/スタンド】
でも、慌てる時間帯ではない。14分、コーナーキックからゴンサロ・イナシオがヘディングで同点。1-1で前半を折り返す。
後半59分、イスマイラ・ドゥンビア。個人技で抜け出して決めた。クラブはこのゴールを「その夜のベストシーン」と紹介している。11日前のストラスブール戦でスポルティングでの初ゴールを決めたばかりの選手が、プレミアのクラブ相手にもう一度決めた。
63分と82分、途中出場のリアン・ネルが2得点。4-1。
監督はルイ・ボルジェス。フォレスト側の監督名は、フォレスト公式サイトにこの試合のページが見当たらず、確認できなかった。
同じスタジアムで2回観ると、見え方が変わる
11日前と同じ席の並び、同じ屋根、同じ夕日。でも見えるものは違った。
1回目は、スタジアムそのものに目が行った。吊り屋根の高さ、螺旋のスロープ、ゴール裏の屋根のないスタンド。「白い象」の話を思い出しながら、建物を眺めていた。
2回目は、試合そのものを観ていた。イナシオのヘディングの高さ、ドゥンビアの抜け出しの速さ、ネルの動き出し。建物に慣れると、ピッチに集中できる。
これは旅全般に言えることだと思う。初めての場所では、場所を観ている。2回目からは、そこで起きることを観られる。だから僕は、気に入った街には必ずもう一度行く。
印象に残っているのは、ゴールよりも、後半の給水タイムに西スタンドの中段から誰かがクラブの歌を歌い始めて、少しずつ広がっていったことだ。全員が歌うわけではない。でも、歌える人が歌う。子どもが歌詞を知らないまま口を動かしている。夏のアルガルヴェの、家族連れの、ゆるい夜の試合でも、歌は途切れない。文化というのは、たぶん、こういう「誰も強制していないのに続いているもの」のことを言うのだと思う。
そして2試合とも、試合が終わると、みんな急がない。子どもをピッチの柵の前まで連れて行って写真を撮り、駐車場の渋滞が終わるまでスタンドで喋っている。この「急がなさ」もアルガルヴェだ。
スポルティングの「本拠地」ではないけれど
この2試合で、スポルティングを2回観た。でもどちらもアルヴァラーデではない。
スポルティングのホーム、エスタディオ・ジョゼ・アルヴァラーデはリスボンにあって、2003年8月6日にマンチェスター・ユナイテッド戦で開場した。設計はトマス・タヴェイラ。虹色の座席で有名だったが、2022年に緑に統一された。2025年の夏にはピッチとスタンドの間の堀を埋めて、約2,000席を増やしている。
今季はアルヴァラーデでも観る予定がある。まずは11月25日のチャンピオンズリーグ、マンチェスター・ユナイテッド戦。そして1月20日のバルセロナ戦。
プレシーズンの2試合は、その前の「予習」だった。ドゥンビア、イナシオ、ネル。彼らがアルヴァラーデでどう見えるか、楽しみにしている。
旅のメモ
- アクセス:前回の記事と同じ。アルガルヴェ線「パルケ・ダス・シダーデス」駅から徒歩15分。車ならA22の13番出口。
- プレシーズンの日程:スポルティングとベンフィカのアルガルヴェでの親善試合は、例年6月中旬〜下旬に発表される。チケットは MEO Blueticket(blueticket.meo.pt)で。僕の西スタンド下段S5は35ユーロ+手数料9%だった。
- 暑さ:7月の19時45分は、まだ日が高い。西スタンド(屋根あり)の方が楽。
- ファロ空港からの帰り:試合後は渋滞する。駐車場は広いが、出口は限られる。